千葉県富津市のふるさと納税返礼品として、宿泊体験型施設「和心村(わしんむら)」の宿泊券が注目されています。年内の寄附は12月31日23時59分が締切で、食品中心だった返礼品選びから「思い出に残る体験」へ需要が広がっていることが背景です。
和心村は、保護猫など動物と過ごす滞在を特徴に掲げ、公式に保護猫16匹のほか犬、ヤギ、烏骨鶏がいると説明しています。宿泊棟は築約200年の古民家、長屋門タイプのグランピング、北欧ブランド「ノルディスク」のテント、建築家・隈研吾氏デザインの「住箱(Snow Peak)」などから選べるといいます。森の薪焚きサウナと天然水の水風呂も訴求点です。評価面では、Googleレビューが4.8で230件以上(施設側の公表値)としています。
富津市は東京湾の玄関口に位置し、約40kmに及ぶ自然海岸のほか鋸山やマザー牧場などの観光資源を有します。特産品として黄金アジや江戸前ちば海苔も紹介しており、市は寄附金の使途を自然環境の保全、観光振興、子育て支援、教育環境整備、文化・伝統の継承などに充てるとしています。今後は、年末の駆け込み需要に加え、体験型返礼品が旅行・観光消費の入口として定着するかが焦点となりそうです。

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